tryaging’s diary

コスメコンシェルジュ山内有紀が、日本各地のご当地コスメをご紹介します!。

日本化粧品検定協会コスメコンシェルジュ、ジャパン・コスメティックセンター会員。日本各地のキラリと光るご当地コスメをご紹介しています。使用についてはご自身の判断でお願いいたします。

「ドリームコスメを作ろう!」コスメ作りを学ぶセミナーに参加してきました。

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連日の厳しい寒さ、

今年ほど春を待ち望む想いが強い年はないのでしょうか。

 

豪雪による被害に遭われた方々には

心よりお見舞い申し上げます。

 

さて先日、私は唐津で行われた

「ドリームコスメを作ろう!」というセミナーを受講してまいりました。

 

唐津はコスメティック産業の集積地を目指し、コスメ関連の取り組みが盛んです。

 

その中心的役割を担う

「ジャパン・コスメティックセンター」が、

化粧品開発の要となる、コンセプト作りを中心に学べるよう開いたものです。

 

実際にコスメを作るわけではありませんが、

どのようにしてコスメを企画するのかを

シミュレーション感覚で体験できるのです。

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化粧品作りもまずは企画、コンセプト作りから

世界のコスメ売り上げの1割を占める、日本は世界一難しい消費者マーケット!

講師を務めるのは、ジャパン・コスメティックセンターの

チーフコーディネーターである佐藤さん。

 

外資系化粧品会社にいらっしゃったご経験から

いろいろと興味深いお話を聞かせてくださいました。

 

世界全体での化粧品の売り上げはなんと約26兆円。

そして、日本の売り上げは約2.5兆円。

世界の売り上げの1割を占める市場です。

日本の化粧品会社は約2,000社ありますが、

大手化粧品会社4社で全体の売り上げの7割を占めています。

毎年、一定数の企業が化粧品産業に参入し、

一定数の企業が撤退する大変シビアな市場でもあります。

 

しかし、そのシビアな市場でヒットしているコスメがあるのも事実!

日本のコスメは海外でも人気があり、

欧米の化粧品開発者も大いに関心を寄せているのだそうです。

 

私自身は「コスメはパーソナルなもの」と考えています。

誰もが「もっと自分に合うコスメが欲しい」と

思い続けていて、潜在的なチャンスはあるはずなのです。

 

世界一厳しいと言われる日本市場で成功すれば

世界進出も拓けてきます。

 

だからこそ、新規の化粧品開発には

マーケティングがとても重要なのですね。

 

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「欲しい!」と思ってもらえるコスメを企画するために。

差別化やブランディング、製品力やコンセプトなど

化粧品マーケティングについて学んで行く中で

特に最近の傾向として語られたお話が心に残りました。

SNSの発達→消費者からの情報発信」

「社会的課題の顕在化→例えば売り上げの一部を寄付や、リサイクル商品など、社会に貢献」

「市場の成熟→商品にまつわる物語や開発秘話等でブランドレベルでの差別化」。

なるほど、化粧品業界を気をつけて見ればこれらの事例はよく目にします。

 

このような状況の中で

どうしたら「欲しい!」と思える商品を企画できるのか。

次回はコスメ商品企画の核となる

「ペルソナ」づくりについて学びます。

 

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コスメコンシェルジュ交流会に参加して来ました♩

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一年ぶりのコスメコンシェルジュ交流会。新しいお仲間が増えました!

 

先日、福岡でコスメコンシェルジュ交流会が開催され、

参加して来ました。

 

コスメコンシェルジュとして業界で

飛躍されている方、

新たにコスメコンシェルジュになった方と、会場は華やか。

職業も様々で、

化粧品会社勤務の方やエステティシャンの方はもちろん、

別の業種でもコスメが大好きで、

知識を深めるために資格を取得された方などがいらっしゃって

初対面なのに話がはずみました🎵

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そして、会場には

日本化粧品検定協会代表理事である

小西さやかさんがいらっしゃっていました!

 

ちょうど、私がコスメコンシェルジュとして書かせていただいた

新商品のコスメの記事を持参していたので

紹介させていただき、直接お渡しすることができたんです!!

 

美容オイルの記事だったのですが、

このお仕事をお受けする前に、

私は日本化粧品検定の「コスメを読む」セミナーで

美容オイルについてバッチリ学んだばかり!

 

本当になってよかったコスメコンシェルジュ♡

 

私にとって、新たな扉を開けてくれる資格です(^ ^)

 

九州福岡山口広島コスメコンシェルジュの会会合第2弾も開催!

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交流会のあとは、場所を移して〜

「九州福岡山口広島コスメコンシェルジュの会」会合!

 

「コスメコンシェルジュ」の次のステップや、

今取り組んでいる仕事、

これから目指しているもの、

みんなで集まれる拠点があるといいねなどなど

楽しい話は尽きません。

 

広告業界、化粧品業界、美容業界、

コスメを軸に繋がりを持つことによって

お互いのモチベーションを高めあう。

 

それもコスメコンシェルジュになったからこそ得ることのできた

大切なご縁なのです。

 

「九州福岡山口広島コスメコンシェルジュの会」

次の展開が楽しみです。

 

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もち米をコスメに!?京都のもち米農家がつくったオールインワンクリームは驚きの浸透力!

目指せもち肌!?その名もmocchi-mochiオールインワンクリーム。

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mocchi-mochiオールインワンクリームと、商品紹介のカード。

さて、皆さま。新年はどれくらいおもちを召し上がりましたか?

私事ですが、おもち、かなり好きです。海苔や大根おろししょう油安倍川もち、鏡開きのぜんざい…。お正月でなくても、うどんにおもちが入っているだけでテンションが上がってしまいます。

 

 よく、美しい肌のことをもち肌といったりするように、昔からおもちの柔らかさ・きめの細かさは理想的なお肌に例えられてきました。

 

近年、お米や米ぬかの発酵エキスを使ったコスメや米からつくるお酒や酒粕の美肌成分を活かしたコスメが開発されるなど、お米はコスメの原材料として注目を集めています。

このブログでも以前、唐津のご当地コスメで酒粕を使ったコスメをご紹介させていただきましたね。

 

今回取り上げるのは、もち米農家さんが開発したオールインワンクリームなんです!

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大容量がうれしい、なめらかなオールインワンクリーム。ほのかなラベンダーの香りに心もほぐれます

 必要なものだけ配合しました。シンプルながら、たくさんのこだわりが詰まったクリームです。

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たっぷり手にとって、使いたくなります。塗ってもベタつかず、すぐに浸透してすべすべ実感

このmocchi-mochiオールインワンクリームを開発されたひかり餅中村本舗さんは、京都のもち米農家さん。

「自分たちが安心して口にできるもの以外はお客さまに提供しない!」という信念のもと、ご夫婦で愛情を込めてもち米を栽培。それだけでなく、自家製のもち米を使ったおもちも販売されていて、口コミでファンを増やしているのだそう。

 

もっちもちの美味しいおもちから発想された、もっちもちのコスメ。

もち米農家さんだからこそ生まれたコスメなのですね。

 

中村本舗さん自慢の羽二重餅米。そのエキスを活かし、化粧品開発の専門家とのコラボでつくり上げたコスメだからその中身もかなりこだわりが詰まっています。

配合されているのは8種の成分。うるおいを与えるひかり餅中村本舗さんの羽二重餅米のエキスに、高分子ヒアルロン酸、美肌成分のマリンコラーゲン、プラセンタ、カモミラエキス、紫外線のダメージケアとして宇治茶エキス、イザヨイエキス、甘草エキスも配合されています。

 

そしてパラベンやフェノキシエタノール、ラウレス、石油系界面活性剤や合成香料、着色料、紫外線吸収剤・散乱剤、エタノール、鉱物油は不使用です。

  

うれしくなるもっちもちすべすべ感触。粉ふきが気になる子どもたちのスキンケアにも使いたいクリームです。

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ベタつかずに、スムーズに浸透。これ一つでスキンケア完了の手軽さもうれしい

 

こちらのmocchi-mochiオールインワンクリームは家事や仕事でいつも忙しい女性のためにこれ一品でお手入れができるようにつくられています。

確かに、洗顔後いきなりつけてもベタつかずに、スムーズに浸透してしっとりすべすべが叶います。

 

ひかり餅中村本舗の中村真理さんは、 「お客さまから、手やかかとのかさつきにもいいという評判をいただいています。うるおいが続くとお客さまからお声をいただいています」と、mocchi-mochiオールインワンクリームに寄せられる感想を教えてくださいました。

ちょっともったいない気もしますが、顔だけでなくひじ・ひざ・かかとなどのかさつく部分のケアにもぴったりですよね。

特にかかとに塗った後のすべすべ感には感激しました!

 

それにこの季節、乾燥が厳しくなるばかり。

粉ふきがちなお子さまのお肌のケアにもオススメしたいと思います。たっぷり使える100グラムの大容量だから、家族で使うのもいいですね。

 

ひかり餅中村本舗さんの mocchi-mochiオールインワンクリームはこちらで購入することができます。

https://www.kyoto-hikarimochi.jp/cream.html

 

あなたのコスメ選びの参考になれば幸いです。

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2017年に出会った、ご当地コスメたち。

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その土地が生み出す産物には、キレイへのパワーも詰まっている。

日本化粧品検定協会の

コスメコンシェルジュ資格を取ってから

何か情報を発信したいと思っていました。

「上手なメイク」?

アンチエイジング」?

できれば私ならではの視点で語れるもの。

そう思う中で唐津ネロリの花摘みイベントに参加し、

翌日のHana Marchéで唐津の産物を原料につくられた

唐津のご当地コスメに出会ったのです。

 

「この素材からコスメがつくられるのか…」

私にとっては目からウロコの瞬間でした。

それぞれの素材はそれぞれにキレイへのパワーを持っている。

そしてコスメとして活用されることで、

地域活性化にもつながる。

「各地にあるご当地コスメを追いかけていきたい…」

それがこのブログを続ける原動力のひとつになっています。

では、2017年にここで掲載させていただいた

ご当地コスメを改めてご紹介させていただきます。

 

佐賀県「ルビコルビオ」佐賀の希少な国産グレープフルーツから生まれた唐津発リップクリーム。 

tryaging.hatenablog.com

佐賀県・福岡県「福岡女学院大学」白いイチゴのキレイパワーを詰め込んだ、肌にやさしい化粧水と乳液。

tryaging.hatenablog.com

佐賀県「白美の雫」佐賀・唐津産の白きくらげは驚きの保湿力!ぷるんとカタチもユニークな透明洗顔石鹸。

tryaging.hatenablog.com

佐賀県「茶実油ナチュラルジェルクリーム」 敏感肌の家族のために開発されたお茶実油を活かしたコスメ。

tryaging.hatenablog.com

佐賀県TSUBAKI SAVON」椿の島・加唐島椿油が秘めるうるおいのチカラ。毎日使いたくなる洗顔石鹸。

tryaging.hatenablog.com

佐賀県「米白」キレイへ働く成分がぎっしり。玄界灘に面する棚田のお米でつくる日本酒の酒粕を丁寧に練りこんだ洗顔石鹸。

tryaging.hatenablog.com

 徳島県「アルガス」生命を生み出す海は、うるおいの源。低分子フコイダンエキスを配合したオールインワンクリームとプレローション。

tryaging.hatenablog.com

兵庫県「弓削牧場」牧場のミルクでチーズづくり。その副産物・ホエイでつくった家族で使えるしっとりクリーム。

tryaging.hatenablog.com

埼玉県「コスメファーム」彩の国だけのいろどり繭が持つ、紫外線に立ち向かうチカラを活かしたサンスクリーンと繭玉。

tryaging.hatenablog.com

佐賀県「カフェ・ルーナ」老舗豆腐店の豆乳を配合。ふわふわ泡立ち、ざる豆腐をイメージした洗顔石鹸。

tryaging.hatenablog.com

福岡県「あさくら観光協会」W美肌の湯・原鶴温泉の温泉水と阿蘇のハーブ水がコラボした復興への想いこもる化粧水。

tryaging.hatenablog.com

 

 

どれかひとつでも、

試してみたい、使ってみたいと思える

ご当地コスメが見つかれば幸いです。

 

新しい年も、地域と産物の魅力を活かし

開発者の想いをこめた

ご当地コスメを追いかけてまいります。

 

2018年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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W美肌の湯で知られる福岡県原鶴温泉の化粧水で、肌を元気に。復興へ向かう朝倉の地を元気に。

傷ついた鶴が傷を癒した伝説が残る原鶴温泉は、つるつる美肌の温泉郷

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「鶴が見つけた温泉郷原鶴温泉の温泉水でつくった化粧水・TSURUHIME鶴姫。シュッと使えるスプレータイプです

冬真っ只中ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

 

日本各地のご当地コスメをご紹介する『コスメ風土記』。

福岡県在住のコスメコンシェルジュなのに

まだ福岡県のご当地コスメをご紹介できていませんでしたね(汗)

ようやくみなさまにお知らせしたい!と思うコスメに出会えました。

朝倉市原鶴温泉化粧水TSURUHIME〜鶴姫〜をご紹介させていただきます。

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鶴がいた場所から湧き出た温泉が原鶴温泉の由来といわれているそうです

化粧水のメインとなる水には、美肌へ導く二つの泉質を併せ持つ、原鶴温泉の温泉水を使用しています。

原鶴温泉は福岡県の中南部大分県との県境にある朝倉市にある

自然豊かな温泉郷

トロトロのお湯は「肌がつるつるになれる!」と評判です。

その特長は二つの泉質を持っていること。

一つ目の弱アルカリ性単純温泉は、

皮膚表面の古い角質をふやけさせて落としやすくしてくれます。

二つ目の単純硫黄泉にも、

古い角質を落として余分な皮脂を取り除く働きがあります。

さらにメラニンにも働くとされ、明るい肌に。

また、硫黄の成分は日光に当たると皮膚に薄い膜をつくって

紫外線からカバーしてくれるといわれています。

このことから、原鶴温泉はW美肌の湯といわれているのです。

 

化粧水にとって、水はメインとなる重要なもの。

TSURUHIME〜鶴姫〜には

この原鶴温泉の温泉水が8割使用されています。

 

シュッとひと吹き、立ちのぼるバラの香りに癒されます。温泉水に各種ハーブ水、ヒアルロン酸やダマスクバラ花油などを配合。

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暖房をずっとつけていると肌も乾燥してきます。 私は乾いたな、と思った時に シュッと顔にスプレーしてそっとハンドプレスして 乾燥対策をしています

このTSURUHIME〜鶴姫〜は、

原鶴温泉のあさくら観光協会

熊本県阿蘇にてオーガニックコスメを製造・販売している

阿蘇オーガニック株式会社との

コラボレーションにより誕生しました。

W美肌の湯に加えてレモングラス水などのハーブ水や

保湿成分ヒアルロン酸、ダマスクバラ花油などを配合。

さらにノンアルコールで防腐剤フリーと、

肌へのやさしさを追求しています。

某女性誌で行われたふるさと納税の美コスメ商品を集めた

コンテストでも2位となった名品なのだそうです。

 

コスメでできる、復興応援。

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商品とともに朝倉市の観光パンフレットや原鶴温泉のパンフレット、手書きのお手紙も添えて送ってくださいました

 

朝倉市といえば、今年の九州北部豪雨で

甚大な被害を受けた地域。

そして南阿蘇も昨年の熊本地震で大きな被害を受けました。

 

あさくら観光協会の事務局長である里川さんは

「熊本の震災の復興応援につながる商品であり

九州豪雨災害復興応援にもつながる商品です。

みんなめげずにがんばっております。

どうぞよろしくお願いいたします!」と

言葉を寄せてくださいました。

 

化粧品は毎日欠かさず使うアイテム。

コスメならばごく自然な形での支援が叶います。

 

W美肌の湯とハーブの力で肌の元気に、

そして朝倉・阿蘇の地の元気につなげていただけたら。

想いをこめて、みなさまにお伝えしたいと思います。

 

原鶴温泉化粧水TSURUHIME〜鶴姫〜は

こちらから購入することができます。

原鶴温泉化粧水TURUHIME情報 – あさくら観光協会

 

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赤からはじまる、古代日本の化粧。

『朱丹を以って其の身体に塗る』呪術的な意味を持つ古代日本の化粧。

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いつもこのブログにお越しいただき、ありがとうございます。

前回の 『美容』と『化粧』の歴史をひもとく が好評だったようで…

調子に乗って第2弾!

またまたコスメと歴史探求のお時間にお付き合いください♪

 

さて、今回は日本の化粧のはじまりに迫ります!

 

化粧には身だしなみや自己表現、

社会的地位を示すなど色々な目的がありますが

古代社会においては呪術的な役割も大変重要なものでした。

 

古代中国の歴史書『魏志倭人伝』には

「朱丹を以って其の身体に塗る、

中国の粉(おしろい)を用うるが如し」

の記述があるように

古代の日本では顔や身体に赤い顔料を

塗っていたと伝えられています。

 

古墳時代の人物を模した埴輪や

古墳内部の壁面にも

赤い彩色を施したものが見つかっています。

燃え盛る炎の色、身体をめぐりほとばしる血液の色、

生命を象徴する色…。

赤という色に呪術的な意味合いが強かったのでしょう。

 

鉛粉(鉛白粉)を喜ばれた持統天皇

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時代は下がって、飛鳥時代

日本は大陸との交流のなかで、

様々な知識や技術・文化を取り入れていきます。

その中で、鉛から白粉をつくる技術ももたらされたと考えられます。

 

日本書紀』には、持統天皇6年(692年)に

奈良の元興寺の僧侶・観成が「鉛粉」をつくって

持統天皇に献上。

その白粉を持統天皇は誉め、

観成にほうびを与えたと記録されています。

これまで日本には米や粟の粉でつくった白粉が

あったとされているので、

大陸伝来の方法でつくられた鉛白粉は、

ことのほか優れたものだったのでしょう。

ほうびを与えた、というところに

持統天皇の女心を感じたのは私だけではないはずです。 

 

数世紀にわたって

呪術的な赤の化粧から

高貴さを象徴する白の化粧への変遷。

それは倭国から日本へと変革していく

国のかたちにも重なるようです。

 

日本書紀

『深沈にして大度あり(冷静沈着にして度量が大きい』

と記された持統天皇

鉛白粉の清らかな白さは

夫・天武天皇の遺志を継ぎ

律令国家建設に力を振るった

女帝を神々しく演出したのかもしれません。

 

※参考文献:山村博美著 『化粧の日本史 美意識の移りかわり』吉川弘文館

平松隆円著『化粧にみる日本文化ーだれのためによそおうのか?』水曜社

 

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『美容」と『化粧』の歴史をひもとく。

『化粧』は罪か、特権か?古代社会のコスメ事情。

 


(c) .foto project

 

私がコスメについて学んだ日本化粧品検定のテキストには、化粧品の歴史についてのページがありました。

いつ頃から化粧をするようになったのか、どのようなものを化粧品として使っていたのか、世界と日本との歴史を比較しながら学びました。

 

もともと歴史好きの私としては、もっと掘り下げたいテーマです。

今回は、世界の化粧の始まりについてご紹介させていただきます。

 

古代ユダヤ社会で化粧することは罪、古代エジプトでは高貴な階級の特権。

 

旧約聖書の古代ユダヤ人に化粧を教えたのは、反逆の天使アザゼルなのだそう。

美しく装うことへの悪魔的な魅力を示唆しています。

 

しかし古代エジプトでは、化粧は神官や貴族など高貴な人々の特権になります。

大切な儀式のために用いる化粧には、象徴的な意味が込められていました。

さらにアイラインは目のトラブルを予防するなど、古代エジプト人の化粧には医学的な効用もあったと考えられています。

 

『化粧法』VS『美容法』。それは今を生きる私たちにも通じるテーマ。

調和のとれた自然美を重んじる古代ギリシャでは、化粧は自然の美に反する罪を犯すものとされていました。

しかし時代が進むにつれて、古代ギリシャの女性たちの間にも化粧が広まっていきます。

ギリシャ語の『化粧法』は身を飾るもの、『美容法』は身支度や衛生法、病気の予防法まで意味し、はっきりと区別されていたそうです。

美しく装うメイクに力を注ぐべきかはたまたその土台となるケアが大事なのか、なんだか現代にも通じるものがありますね。

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振り返って、今を生きる私たちにとって、化粧することは大切な身だしなみであり、心を高揚させ、前向きに生きるために必要不可欠なもの。

こうありたいと思う自分を叶えてくれる、もっとも身近な手段でもあります。

 

時代背景や社会的な役割など、化粧を禁じられても美しくなることへの情熱を失わなかった、古代の女性たち。


(c) .foto project

時代ごとに美意識は変わり移ろいますが、連綿と受け継がれてきた美の歴史は、きっと、女性の夢や意欲を投影するものでもあったのでしょう。

 

思った以上に興味深かったコスメの歴史。これからも好奇心の赴くまま、コスメと時代の関係を探ってまいります。

 

※参考文献:ドミニク・パケ著 石井美樹子監修『美女の歴史ー美容術と化粧術の5000年史』創元社より

 

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