tryaging’s diary

コスメコンシェルジュ山内有紀が、日本各地のご当地コスメをご紹介します!。

日本化粧品検定協会コスメコンシェルジュ、ジャパン・コスメティックセンター会員。日本各地のキラリと光るご当地コスメをご紹介しています。使用についてはご自身の判断でお願いいたします。

ドリームコスメを作ろう最終回 コスメに託す夢

大切な商品だからこそ、コスメの企画・開発は綿密に。

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1月から始まったこのセミナー。夕方からの開催でしたが、気づけば日も長くなって春を感じる頃になりました


さて、「ドリームコスメを作ろう!」セミナーもいよいよ大詰めです。

これまで化粧品業界の状況やマーケティング

ペルソナやコンセプト作り、

インサイトマーケティングミックスなどなど

いろいろなことを学び、自分たちのグループのコスメを

商品名からスペック、容器や価格まで具体的に設定してきました。

次は、OEM会社さんに設定したコスメの企画を伝え、

製品化の段階になります。

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製品名、内容量、価格、発売日、コンセプト、コアターゲット、競合品、販路等をまとめて次はOEM会社で試作品を作ってもらいます

 

講師の佐藤さん曰く、「今まで学んだ段階を踏まなくてもコスメは作れます。

でも、大企業がマーケティング力を駆使して開発したコスメでも

思うような結果を出せないことがあるのです。

だからこそ、しっかりコンセプトを考えて、いい商品、息の長い商品に

することが大切です。得意な分野を生かしたコスメ開発や、

コンセプトづくりなど地道なことをやっていくことが大切なのですね」。

 

資金、時間、労力、

そして大切な資源を使うのですから無駄にはできません。

世に出すからには、

多くの方に必要としてもらえる商品にしなければならないのです。

 

発売日まで逆算して準備する。コスメづくりはスケジュールが肝心!

企画したコスメを実現するには…ということで

OEM会社・株式会社トレミーさんの唐津工場長・陣内さんのお話もありました。

まず発注打ち合わせからOEM会社内で処方等の検討を行い、試作品を作ります。

使用感や効果が商品コンセプトにあったものかどうか、評価を行い、

改良点を伝えます。少なくとも2・3回は試作を重ねるのだそうです。

処方が完成したら、OEM所在地の都道府県に申請・登録。

次は資材(パッケージや箱、ラベル)を作ります。

商品のイメージに関わるので重要なパートですが、

バルク製造までに決めておかなくてはなりません。

そして微生物検査や安定性などの試験や検査を行い、

充填、出荷です。

例えば原料の保湿力を生かしたコスメを企画し、

乾燥が気になる秋冬に発売日を決めたなら、

スケジュールも逆算していつまでに商品名・パッケージを決め、

いつまでに製造できるよう原料を手配する、

といったことを考えるのですね。

 

OEM会社さんが試作品作りに邁進している頃もやることは山積みです。

商品のPRのために

ホームページやECサイトの制作、SNSの準備、

販路・販売方法の決定、

販売予測を立て、販促プロモーション計画を練り、

発売日に備えます。

 

せっかく作るコスメだから長く愛される、息の長い商品に育てる。

ウイスキーのCMに

「少し愛して、長く愛して」という名作コピーがありましたが、

コスメも同じ、長く愛される商品に育てたいものです。

 

だから発売日はゴールではなくスタート地点!

 

売り上げ動向をチェックし、ターゲットが購入しているか、また

商品の評価、ECの状況などを確認します。

 

私もそうですが消費者は移り気なもの。

一旦購入が途切れても

「やっぱりこのコスメがいいな…」と戻ってきてもらえるように、

忘れられないように情報発信を続けていくこと。

そして商品そのもののアップデートも

息の長い商品に育てるために大切なことなのです。

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小さな分野でもナンバーワンを目指すことも大事

各グループが企画したコスメには、いろんな夢がありました。

いよいよセミナーのまとめとして、各グループごとに

企画したコスメを発表していきます。

私たちのグループは30代後半から40代前半の子育て中の多忙なママを

ターゲットにしたオーガニックオールインワンコスメでした。

佐藤さんからは

「オーガニックコスメもいろんな商品が出てきて、

これからは質の時代と言われています。

オーガニック好きの女性は購入してくれそうですね」

との講評をいただきました。

他のグループは40代男性サーファーをターゲットにしたメンズコスメ、

40代女性に多いシワの悩みに対応するファンデーション、

美容医療的なアプローチの超高級スキンケアコスメなど、

ユニークなコスメを発表し、それぞれとても興味深いものでした。

 

今回、シミュレーションという形でしたが

コスメを開発する側に立つことで、

改めて感じたのは、いいコスメを作るには、

作る側の思いの強さが不可欠だということ。

例えばいい素材だからその良さを知ってもらいたい、

美容上の悩みや不都合を解決したい、そんな想いが

妥協のない商品づくりへの原動力になるのですね。

 

その土地を元気にする、夢のコスメ。

私自身は、これからのコスメは

どんどんソーシャル的な役割を持ってくるのではないかと思っています。

このコスメを使うことで、綺麗になるのはもちろん、

原材料の産地を応援できる、

あるいは産地を旅してその土地の良さを体験する、

そしてその土地のことや原材料について

消費者が発信していき、日本、世界の人々が

その土地を知り興味を持つ…。

 

これは個人的なひとつの夢にすぎませんが、

ひとりの女性を笑顔にするコスメが

生産者の方も笑顔にして、まわりまわって

その土地を元気付けることができたなら

どんなに素晴らしいことでしょう。

 

7年前の今日、東日本大震災でした。

多くの方が東北の地を想い、

今もその復興を強く願い続けています。

土地と深く結びつくコスメへの夢、

一つでも多く叶うことを願っています。

 

セミナーを企画してくださった

ジャパン・コスメティックセンターのみなさま、

講師を務めてくださった佐藤さん、

グループでご一緒させていただいたみなさま、

茶話会でお話しさせていただいたみなさま、

ありがとうございました。

 

 

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