tryaging’s diary

コスメコンシェルジュ山内有紀が、日本各地のご当地コスメをご紹介します!。

日本化粧品検定協会コスメコンシェルジュ、ジャパン・コスメティックセンター会員。日本各地のキラリと光るご当地コスメをご紹介しています。使用についてはご自身の判断でお願いいたします。

ご当地コスメ栃木県。那須の森で育まれた萌黄色の繭・ロディニアシルクから生まれたローションとセラム。

「パレリノ」トライアルセットのスキンセラム(中央)とスキンローション(右)、野蚕の繭(右下)

今回のご当地コスメは栃木県から。

雄大な自然の中に滝あり、温泉あり、そして古くからのリゾート地でもある那須から

広大な那須の森で育まれる、神秘的な繭。この繭から生まれたコスメブランド「パレリノ」をご紹介します。

インスタグラムで美しい那須の自然の写真とともに紹介されているコスメをみて興味を持ち、トライアルセットを購入してみましたよ!

 

商品もですが、一緒に送られてきた萌黄色の繭に驚きました。

神秘的な萌黄色の野蚕の繭を、叶結びにして。その昔、幼い子どものお守りにもされていたそうです

「どんなきっかけでこのコスメが誕生したのだろう?」と興味が湧き、発売元であるバイオスプリングラボの金田さんにメールでお話を伺いました。

繭の写真や自社の圃場の写真もお借りすることができましたので、那須の自然と萌黄色の神秘的な繭の姿もぜひご堪能ください。(以下、*印付は全てバイオスプリングラボさんの写真です)。

それでは行ってみましょう!

 

自然の中で生きる蚕、野蚕(やさん)とは?

木の葉の緑色を映したかのような、萌黄色の野蚕の繭*

絹製品の元であるシルクを生み出す白い蚕は、「家蚕(かさん)」と呼ばれています。養蚕農家さんがお世話をする、屋内で生きる蚕です。

昆虫の世界では、家蚕も数多く存在する蚕の一種。この家蚕に対し、野外で生きる蚕を「野蚕」と呼びます。

野蚕は、その育つ環境に適応した様々な機能を持った繭を作り、身を守っています。

ですが、殆ど活用されていないのが現状なのだとか。

 

バイオスプリングラボさんが活用しているのは、野蚕の一種でワイルドシルクとも呼ばれる「ウスタビ」。

「その学名「Rhodinia Fugax(ロディニア・フガクス)」から一部拝借し、弊社抽出の成分として「Rhodinia Silk(ロディニアシルク)」と名付けました」(金田さん)。

 

野蚕は里地里山クヌギやナラなどの葉を食べ、鮮やかな萌黄色の繭を作ります。夏から冬への4〜5ヶ月間、厳しい自然の変化から身を守るために、繭の中で過ごすのです。

家蚕が10日ほどで羽化するのと比べれば、いかに長い期間なのかがわかります。

 

那須山麓のメリハリの利いた四季の移ろいは、野蚕の成長に適していて、この地域では明治期に野蚕の大量飼育が試みられたほどです」(金田さん)。

 

萌黄色の繭が持つ成分を、コスメに活かす。

長い期間、繭の形を保ち続けている野蚕。それゆえに堅牢で、家蚕繭のように糸として利用できないため、シルクとしての可能性(繭成分自体が持つ高い機能性)を持ちながらも、産業等での利用はされていなかったそうです。

野蚕は肌への親和性(ヒトの肌に近いアミノ酸組成)機能に加え、厳しい自然を生き抜く為の紫外線カット能、抗酸化、抗菌※1、多孔性※2などの蚕を守る機能を持っていることが分かっています。

※1:野蚕が食べるクヌギ葉等から摂取したフラボノイド色素由来など

※2:家蚕繭と異なりフィブロイン内に多くの“孔(あな)”を持っていて吸放湿に優れる

 

「そこで私たちは、この魅力的な繭(シルク)の可能性を那須から発信しようと、誰も試みなかった大量飼育からスタートさせました。 “ワイルドシルク”というと、とても強そうですが、実は繊細で弱い蚕です。育てる環境の検討から始まり、様々な困難がありました。7年もの歳月をかけて確立し、今では那須の自社圃場で安定した生産を行っています。

野蚕を育む、バイオスプリングラボさんの自社圃場*

さらに、この堅牢な繭を化粧品として使用できるよう、ベンチャー企業と共同研究を行い、世界に類を見ないロディニアシルクフィブロイン/セリシンの抽出技術の開発に成功しました」(金田さん)。

この繭から抽出したシルクを広く知ってもらいたいとの想いから、ロディニアシルク配合の化粧品ブランド「PALELINO(パレリノ)」を立上げたのだそうです。

 

「パレリノ」スキンセラムとスキンローションを使ってレポ!

セラム(美容液)先行型なので、まずは『スキンセラム』から。

トライアルセットは6回分入っています。朝晩使えますが、やはりお休み前のじっくりナイトケアがおすすめ

洗顔した後の肌に、すぐスキンセラムを両手に取って広げ、顔に塗ります。

透明で、とろんとしたテクスチャー。少し驚いたのは、角層への浸透の速さでした。しっとりとしたうるおい感で肌を包んでいたのに、スッと浸透してなめらかな使い心地です。※浸透は角質層まで

 

キー成分である「ロディニアシルクフィブロイン」※に加え、玄米麹から抽出したアスペルギルス培養物※、ユーグレナエキス※のトリプルアプローチで肌を守ります。

※整肌成分 

 

お次は『スキンローション』。

とろっとしっとり感触。それでいて軽い肌なじみ

少し白いとろみのあるテクスチャーで、やさしい肌あたり。セラムよりも使い心地は軽めですが、こちらも美容液のような感触です。肌なじみの良さ、スムーズな浸透は、セラムに負けず劣らず。パレリノという商品共通の特色なのだと納得できます。

 

キンセラムの後にスキンローション、その使用感は、ベタつかないのにモチッ、ピトッとした肌感触。

まさしく、那須の森が育んだ、うるおいヴェールで包むコスメシリーズです。

 

「コスメを通じて、美しい那須を守る」バイオスプリングラボさんの取り組み。

野蚕飼育を通して那須地域の里山再生を進め、持続的な環境保全につながるようさまざまな試みも始まっています*

「この野蚕養蚕を行っている圃場は、かつて放棄されていた荒れた土地です。この地を、時間をかけて里山の自然林として再生しました。野蚕は自然と共にある種ですので、飼育活動自体が里地里山、ふるさとの再生に繋がります」(金田さん)。
 
バイオスプリングラボさんのスタートは、那須塩原市で精密スプリングを製造する老舗企業「富士発條株式会社」の新規プロジェクトでした。
 
「山にあった綺麗な繭を見て何だろう?と思ったことが始まりですが、今は野蚕という未利用の資源を通して何か地域に貢献できないか?などと奮闘しています」(金田さん)。
 
美しい肌と、美しい那須のために。
小さな萌黄色の繭は、新しい未来を紡ごうとしています。

野蚕の飼育には、クヌギの剪定枝を活用した木材チップによる雑草抑制など、
サステナブルな取り組みも行われています*


パレリノのウェブサイトはこちらです。

palelino.jp

 

日本地図はいつもStart Pointさんから改変・引用させていただいています。難読漢字クイズなどがあって楽しいサイトですので、こちらも良かったらご覧くださいませ♪

www.start-point.net

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