長崎県の山辺果樹園さんで、ネロリの蒸留体験に参加してきました。
行動制限のないゴールデンウィーク、いかがおすごしだったでしょうか?
私は昨年伺った山辺果樹園さんを再訪!ネロリの花摘み体験と、蒸留体験に参加してきました。
少人数でのイベントでしたが、福岡から参加される方が多く、アロマや精油に興味をお持ちの方には貴重な機会だったことが伺えます。
今回のブログは、皆さまにも山辺果樹園さんでの素敵なひとときを感じていただきたいので、写真多めでお送りしますね〜!
車から降り立つと、もうそこはネロリの芳香につつまれる香りの楽園。もともと、ネロリ精油はリラックス効果があるものですが、花の段階で直接漂ってくる香りは、ビターオレンジの農園でしか嗅ぐことのできない贅沢なもの。「この香りに会いたかった!」その一言に付きます。
山辺果樹園さんは有機JAS認証の農家さん。農薬を使っていないので、ビターオレンジ(橙)の樹の下は、ヨモギやカラスノエンドウなどなど、いろんな植物が生い茂っています。その中には野いちごも!これはネロリの花摘みのお楽しみ。子供の頃を思い出しながら、パクリ!プチッと野いちごの実が弾け、甘酸っぱい香りと味が口の中に広がります。
「ネロリの収穫には、樹の下にシートを敷いて樹をゆすって花を落とす方法もあるのですが、それだと枝や葉、虫まで落ちてきて蒸留するときの不純物になってしまいます。品質に関わってくるので、手間がかかってもうちは手摘みにこだわっています」と山辺果樹園の山辺さん。
山辺さんは、蒸留に使う水にもこだわっています。良いと言われる水を汲みに行ったり、地下水を検討したり…しかし望む香りがとれなかったり、分析すると蒸留に適さない成分があるなど、紆余曲折があったそうです。
水が安定しないと、蒸留水も安定したものになりません。その中で、やっと納得できる軟水にたどり着いたのだとか。「これから先、もっと良い水があれば検討したいです」その言葉に、山辺さんのものづくりへの姿勢が感じられます。
「蒸留は鮮度が一番大事です。劣化すると(量が)取れなくなってしまいますから」。自家農園で農薬に頼らずビターオレンジを栽培し、咲いたばかりのネロリの花を手摘みで収穫する。山辺果樹園さんの混じりけなしのネロリウォーターと精油は、このような方法で生産されています。効率第一の現代においてそれは、ある意味効率を度外視したものなのかもしれません。
「でも、この香りを知ってしまったら、もう他の方法はできないんです」と山辺さんは語るのです。
お話を伺っているうちに蒸留水がビーカーに溜まってきました。上の方にうっすら精油も浮かんでいます。この蒸留水を小分けにして、今日のお土産にしてくださいました。
ネロリ1キロの花から抽出できる精油の量は、わずか1グラム。その元はネロリの花びらにあります。「花を太陽にかざして見てください。小さな粒が、香りの成分なんですよ」山辺さんが教えてくださったようにしてみると、確かにありました!
可憐なネロリの花びらの、小さな小さな粒。ですが、その香りはなんと豊かなのでしょうか。この香りを、美容はもちろん心と健康に活かしてきた先人たちの知恵を、改めて偉大だ思うのです。
山辺果樹園さんでは、柑橘類の畑の隅でさまざまなハーブを育てています。テントを出て、畑を回りながら山辺さんがハーブを説明してくださいました。
蒸留体験が終わって、駅まで送ってくださる途中で、山辺果樹園さんのショップにも立ち寄ってくださいました。(西海橋そばの「エンチ」という食事処のお隣です)
そこでは青みかんパウダーやふりかけ、ジャムなどの食品や、精油、コスメブランド『ジュネロ』のアイテムなど、山辺果樹園さんのオリジナル商品が販売されています。青みかんといえば健康に役立つ成分として注目されているヘスペリジンが豊富。西海橋観光のお土産にもぴったりの品物が見つかります^^
ショップでは、柑橘以外にも長崎県の県木であるヒノキの木を使ったプロダクトや精油づくりなど、これからのものづくりの構想を語ってくださいました。
困難はいろいろあっても、前を向き、行動し続けてきたのは、何よりも山辺さんご自身が持っている感覚が根っこにあるからと感じました。
山辺果樹園さんのwebサイトはこちらです。
web上でのネロリ摘み&蒸留体験、楽しんでいただけましたら幸いです。
今回もお読みいただき、ありがとうございました!